使用機材


望遠鏡

 

 

 

 

 

 
ビクセン R150S
口径15cmニュートン式反射望遠鏡
(焦点距離750mmF5)
1985年頃購入。特徴は接眼部が30ミリ可動のスライド式でバニーア目盛が付いています。 デジカメ等重い物を取り付けると微妙な調整が難しいです。又、ガタが出るとスケアリングが狂い ピントの片ボケに繋がるので要定期調整。2008年よりボーグのヘリコイド7839を撮影時には使用してますが 光路長に余裕が無くピントがギリギリ出る状況です。これによりピント合わせが楽になりました。 接眼部取り付け径は36,4ミリなのでフルサイズデジカメだとケラレがキツイと思います。 コマ収差はかなり強くコマコレクターの設定が無いので筒先に絞りを付けたりトリミングをしないと写真には厳しいと思います。 中心星像は1本スパイダー特有の光条が出ますがシャープです。眼視の高倍率でもそこそこいけます。 鏡筒自体の作りは丈夫で光軸調整もほぼ不要です。 純正の6倍×30ミリのファインダーだと 非自動導入では厳しいので笠井トレーディングの正立8倍×50ミリを付けてます。余談ですが、このファインダーは 出来がよくこれで眼視を楽しめる位像が良いですし、スケールがXY式なので調整が簡単です。正立像なので星をたどり対象を 導入するのがとても簡単です。
機材整理の為2010年5月ヤフオクにて売却、正立ファインダーはVMC200Lにて継続使用。

 

 
ビクセン VMC200L
口径20cmカタディオプトリック式反射望遠鏡
(焦点距離1950mmF9,75)
2008年購入。特徴は眼視向けの鏡筒を謳っているので中心像重視で周辺のコマは多目です。 R150Sと比較すると中心像は負けるけどコマ収差は少ないです。4本の極太スパイダーのお陰で 光軸の狂いは有りませんがコントラストや売りである中心像のシャープさに影響が感じられます。 もちろん光軸は有ってますが、ピントをシビアにあわせてもニュートン式の様な針で突いたような点ではなくやや滲んだ様な星像です。 恒星ではなく惑星を見るには鏡筒の性格とマッチしており十分だと思います。
写真撮影はその長い焦点距離と狭い画角に合った対象を選べばガイドは難しいものの大写しが出来るので役立ちます。 Fが暗いのでR150Sの倍の露出時間が基本です。2010年9月ヤフオクにて売却。

 

 
ビクセン CUSTOM60L
口径6cm2枚玉アクロマート屈折望遠鏡
(焦点距離910mmF15)
1982年頃購入。古き良き時代の望遠鏡です。鏡筒内の絞りも数段有り、つや消し塗装も丁寧です。 小口径なので高倍率を掛けると暗くなりますが像はシャープです。 残念なことに約20年の天文ブランクによる放置でバルサム切れとシミが中央部分に発生し、 輝星周辺にゴーストが見えるようになってしまいました。
本体価格と修理費が釣り合わないので2008年に廃棄処分。

 

 
ビクセン A80SS
口径8cm2枚玉アクロマート屈折望遠鏡
(焦点距離400mmF5)
2008年購入。ガイド鏡として誠報社よりNZ仕様を購入。 接眼部が丈夫なのと低倍率の眼視が結構楽しめるのが良いです。 写真に使うと強い色収差が出ます。ガイド鏡として使う分には問題はありません。
眼視派に移行の為2009年11月ヤフオクにて売却。

 

 
ビクセン ED80Sf
口径8cm2枚玉アポクロマート屈折望遠鏡
(焦点距離600mmF7.5)
写真は完全引退したので、軽くて気軽に使えるポルタⅡとセットで2011年7月購入。 ありがちな事ですが、購入後悪天候が続き昼間の景色を見たのみです。
中国製とのことですが、特に品質に問題は感じられず眼視用途としては クレイフォード式接眼部が使いやすく気に入りました。
2011年9月追記:
夏から秋の星雲・星団を観望する機会が2度ありました。
8cm故に集光力は以前所有していた反射望遠鏡には及びませんが、アポ屈折ならではのシャープさが味わえました。
月・惑星を見る場合は色収差を感じることなく2倍バローを併用し十分楽しめます。
星雲は集光力が口径なりなので強い見え方ではありませんが、背景が締まっているので 逸らし目で形状・濃淡を楽しめます。 三裂星雲も逸らし目で亀裂が見て取れました。
星団はコントラスト良く観望できます。球状星団をNPL6mmを使用し100倍で観望するとそれなりに分離し 球状であることが感じられます。
NPL20mmを使用した場合、視野の70%程度は非点収差が許容範囲だと感じました。
ポルタⅡの利便性をより活かした素早い手動導入には、矢張り正立ファインダーが必須と感じたので、笠井トレーディングに注文しました。
2012年11月、ヤフオクにて売却。

 

 



双眼鏡

 

 
キャノン 10×42L IS WP
口径42mm倍率10倍防振双眼鏡
2011年6月購入。それ以前はビクセンの7倍50mmのポロ双眼鏡を使用していましたが 望遠鏡導入の補助として使い、しばしば地面においていたので 使用期間約25年の間に落下や打撃、保管状態の悪さから光軸の狂いやカビが発生し廃棄しました。 望遠鏡を売却後も天文趣味を辞めることは考えず方向性を考えていましたが 機材の運搬・設置に伴う時間・労力が大きなネックであることを考えると三脚不要の防振双眼鏡が 最善と考え購入に踏み切りました。
ファーストライト後の感想としては、双眼鏡はこんなによく見えるものかと驚いた次第です。 重星アルビオレを防振(IS)無しで見ると細かい手振れで分離して見えませんが、ISを入れると 青と黄色の美しい連星が見え、光学系もLレンズですので良好な星像でしばし見入ってしまいました。 周辺部の恒星像も点であり、IS動作時の像のくずれも特段感じません。 ただし立ったまま見ると忙しくISが働くので星像が微妙に動いている感じですので 座ってみるべきだと思います。(これは昼の景色を見るなら問題無いもの)
星雲・星団は一晩で春のM81・82から秋のM31まで一気に見ましたが 銀河も大きめのものは形状が解りますし、何より視野が静止しているので星図と対比しながら導入するのが とても簡単です。三脚がないのでXY軸無関係にななめに思いのまま動かせますので気持ち良いです。 星雲は静止した視野で凝視できるので濃淡や形状を心行くまで眺められます。10倍ですので小さな対象は 細部までは解りませんが、M27くらいなら銀行マークの形状が十分解ります。 球状星団M13やM22、M28等大き目のものは周囲の星々は点々と分離して見え見ごたえがあります。 夏の夜空なら白鳥座からさそりの尻尾までゆっくり流していけば、見る対象が連続し時間を忘れると思います。 普通の椅子で観望すると天頂付近を見るときに首が痛くなるので、リクライニング式のサマーベッド を購入しました。2014年1月、ヤフオクにて売却。

 

 
ビクセン アトレックライト BR 6×30WP
口径30mm倍率6倍双眼鏡
2014年8月購入。キャノンIS双眼鏡は上記の通り上質で満足度が高い物でした。
しかし、重さが気になる場面が天体観測のみならず一般用途でもあり もっと気軽に使え、且つ天体観測にも適する物として当機種を選びました。
手のひらサイズで、重量は500gと手持ちで天頂を眺めても苦になりません。 また、6倍なので手振れの面でも有利です。
口径30mmですので淡い星雲・星団は苦手ですが、M33やM81,M82あたりには十分です。 明るさ25の妙で光害がそれなりにある場所でもそれなりに楽しめます。
アイレリーフが18mmと長い為、メガネ着用でも一切ケラレません。
但し、他の双眼鏡と違いこれはメガネを外すと無限遠に合焦出来ませんでした。 メガネをかけていても無限遠の先には僅かしかリングが回らず余裕の無い設計なのでしょうか。 当方は、メガネ無しでは歩行も危険な程の強度の近視(矯正視力は1.5出ます)です。 強度の近視の方は、購入前に店頭で試した方が良いかもしれません。
実売価格1万円程度と安価であり、また全体がラバーで滑りにくく防水仕様でもあります。 それと両側ともにキャップを紛失しないような工夫がされているもの良いです。 これらのことから、神経質にならずに気軽に持ち歩けるので使用頻度が上がると思います。

 

 



架台

 

 
ビクセン SP赤道儀
ドイツ式赤道儀・MD-5(1軸モータードライブ)
R150S鏡筒とセットだった物。風さえ無ければ軽い割りに追尾精度が良かったです。 しかし極軸の固定が片方であったり、AL90三脚の強度が弱かったりするので 写真に使うにはコツが必要です。
オートガイドに移行する為2008年3月にヤフオクで売却。

 

 
ビクセン GPD2赤道儀
ドイツ式赤道儀・DD-1(2軸モータードライブ)
2008年3月購入。SP赤道儀の倍くらい重いです。おかげで10kg乗せても それなりの追尾精度が出ます。同年9月に STELLA GARAGEの情報を元に オートガイド対応改造を行いました。その結果VMC200Lの直焦点撮影でも10分露出が成功するようになりましたが、 外気温が零下になるような極寒時にはグリスが硬化する為動きがスムースでなくなる時があります。 赤道儀自体まだ新しいのでグリスの劣化ではなく、元々粘度が高すぎるのだと思います。 それと赤緯の反転操作時のバックラッシュが有り、調べてみるとMT-1モーター内部のギアユニットに起因するものでした。 ギアユニットは分解不可能な一体式で調整できない為この部分に起因するバックラッシュは仕様と割り切り、オートガイドソフトの設定でカバーしています。 HAL130三脚は撮影中に軽く触れても失敗にならないくらい非常に剛性が高いです。 但し130cmは長すぎでニュートン式反射で水平付近を見る場合厳しいと思います。 ビクセンマーケティングのロングウエイトシャフトを使用してウエイト3.7+2.8kgでVMC200L、ガイド鏡等装備一式の バランスが取れます。この辺がオートガイドの場合の限界重量の様です。
2009年11月にヤフオクでDD-1とリレーボックスをセット売却し、代替でDD-2を購入。 その後セットで2010年9月ヤフオクにて売却。

 

 
ビクセン ポルタⅡ経緯台
片持ちフォーク型経緯台・フリーストップ
2011年7月にED80Sfとセットで購入。天候不良にてまだ星見に使っていませんが、 昼の景色を見るのに使った感想としては、上限に近い約5kgを搭載すると鏡筒に触った後 振動の収束に2・3秒かかるもののフリーストップで気軽に使えそうだと思います。
フリクション調整ボルトを必要以上に締めると返って振動収束が遅くなる感じがしました。 三脚の付け根のボルトも締めすぎると使い勝手が悪くなるのでほどほどにし、開き止めの上に アルミケースなどを重石として載せると簡単に安定度を上げられそうです。
2011年9月追記:
月・惑星を数回、星雲・星団を2度観望した感想として、 動作は良好で問題なし、赤道儀と違い縦横の移動なので直感的に操作できるのが良い。 しかし、天頂付近はハーフピアーがないと三脚に鏡筒が干渉してしまう。 これは時間を1時間もずらせば問題にはならないので良しとします。 一番改善したいと感じたことはファインダーです。縦横で直感的に動かせるのに 鏡筒付属の倒立像のファインダーでは脳内変換が必要で気持ちよく導入できません。 以前も使用していた笠井トレーディングの正立ファインダーは必須だと感じます。 屈折鏡を載せているので対象の高々度場合、無理な姿勢にならない為にも必要です。
2012年11月、ヤフオクにて売却。

 

 



オートガイドシステム

主要構成部品
DD-1(改造)水谷ファームリレーボックスGuidemaster 2.0.25.β
クルマDEチャージャー・Philips Webcam SPC900NC
ノートPC*FMVC6210(CeleronM1.4G/512M)
GPD2で2000ミリ直焦点撮影を成功させたいと言う無謀な目標でオートガイド化しました。一応10分は成功してます。
しかしVMC200L一式を積むと重量的に限度一杯になるのでデリケートです。R150Sならば楽々撮れます。
オートガイドを組むに当たってなるべく機材増加や無駄なコストに繋がらないようにしました。
惑星撮影と兼用できるのでWebcamベースとして、電源は乗ってきた車バッテリーから取ります。 冬季に46B24サイズのバッテリーでM/DとPCの電源を7時間取り続けても上りませんでした。 このWebcamとA80SSの組み合わせで5等星位までガイドできます。 ガイドマスターは操作がシンプルな割にはいい仕事をしてくれます。 リレーとノートPC、Webcam、配線を追加購入しその費用は6万円弱でした。
導入後半年程使ってみての感想は、オートガイドをしてもノータッチで撮影可能な強さ以上の風が吹いていると失敗します。 それと厳冬期はGPD2のグリスが硬化しガイドが暴れることがあります。 DD-1の速度設定はキャブリレーション時は必ず2倍にしないと失敗します。ガイド時は基本1,5倍で追いつかない場合だけ2倍。 ガイドマスターの赤緯反転防止機能は有効にすると劇的にガイドが落ち着きます。 オートガイドはその導入費用の安さに比べ効果は絶大だと思います。
眼視派移行の為DD-1・リレーボックスを2009年11月ヤフオクにて売却。

 

 



カメラ

CANON EOSKissDigitalX ・デジタル一眼レフカメラ(無改造)→2012年2月ヤフオクにて売却。
FUJI FinePix4700Z ・コンパクトデジタルカメラ(無改造)→2010年8月故障の為廃棄。
COOLPIX S6200 ・コンパクトデジタルカメラ(無改造)→車載動画撮影を主目的とし2012年2月購入。
PHILIPS SPC900NC・Webカメラ(レンズ・赤外カットフィルター除去改造済み)
2010年9月ヤフオクにて売却。
PHILIPS ToUcam PRO2・Webカメラ(無改造・予備機)
同日に同対象を試写したところSPC900NCの方が好結果の様でした。活用の機会が無さそうなので2010年4月ヤフオクにて売却。
ロジクール C270Webカメラ(レンズ除去改造済み)
2011年11月にニコニコ動画の天文生放送用に購入し、レンズ外し等の改造を行いました。
分解は数個のネジと嵌め合わせだけなので簡単です。
レンズを取り外してもこの機種は赤外カットフィルターがCMOS面に残っているので都合が良いです。
カメラの筐体に水道用塩ビ管VP16を2cmくらいにカットし接着剤で取り付け 31,7mmスリーブに差し込めるようにしました。
CMOS面のホコリ除去の為に分解も出来るようにしてあります。
VP16の外径が約30mmと若干細いのでビニールテープを巻いてあります。
本体と改造材料費を合わせて約2千円と安価な割りにそこそこ写ります。(HD720P)
周辺減光のような現象が見られたのでリーマで筐体のレンズ部分の穴を拡大しましたが変わりはなく 中心部と周辺部で明るさや色味が違っています。
本格的に動画を撮影しレジスタックスで処理する訳ではないのでこれでも十分だと思います。
木星の縞模様が数本は認識でき四大衛星が容易に写るレベルで、低照度時の感度もそこそこあると思います。
星雲は感度的に無理の様でM42のトラペジウムだけが写りました。
目的を達したので2012年2月廃棄。

 

 



カメラレンズ

Canon EF50mm F1.8II
2010年9月ヤフオクにて売却。

 

 



眼視用フィルター

笠井トレーディング スーパーネビュラフィルター
星雲観測用ナローバンド干渉フィルターで、光害の影響を減らし星雲を浮き出してくれる物ですが
対象の光も減るため光害の酷い場所で暗い星雲を見ることは出来ません。しかし、明るい星雲ならとても見易くなります。

ヤフオクで売却済み。

 

 



画像処理ソフト

YIMG
RAPで処理後のTIFファイルをYIMGでコンポジットします。最高4枚まで一度に処理できます。 コンポジットによりノイズが目立たなくなります。処理後は再度TIF形式で保存します。(フリーソフト)

 

 
Digital Photo Professional
Canonのカメラに付属してきた画像処理ソフト。YIMGで処理したTIFファイルをレベル・色相・コントラストなど調整し 最後にトリミングしてJPG形式で保存します。

 

 
Neat Image
仕上がったJPG形式の画像が荒れている場合このソフトでノイズ緩和処理をします。 細部の拘る惑星写真やカメラレンズで撮った天の川の写真などは星のツブツブ感が無くなるので使えませんが 星雲・星団の写真には効果絶大です。対象を引き出すためにレベルを持ち上げて荒れた背景を 対象を犠牲にすることなく滑らかに仕上がります。(フリーソフト)

 

 
RegiStaxV4
このソフトは主にWebカメラで月や惑星を撮影した動画をスタックし静止画に仕上げるものです。 眼視のイメージを上回ることはデジカメ撮影では難しいものですが、動画をこのソフトで処理することで 微細な模様も浮き上がってきます。複数枚の静止画を動画と同じ様に処理することも出来ます。(フリーソフト)

 

 
RegiStaxV5
バージョンアップした最新版。機能が増えていますが今のところ英語のみの様で 完全に把握できていません。しかし、4を使っていた人なら同じように使えます。(フリーソフト)

 

 
RAP
デジタル一眼レフで撮影後、RAW画像からダーク画像を減算しRAW現像する定番ソフト。 ダークノイズや輝点・黒点除去の上、TIF形式に現像されます。

 

 
RAP2
上記RAPの機能アップ版。フラットフィールド処理が追加されたのが主、 ダーク画像はRAPと共有出来ない。フラット処理は非常に難しく手間もかかるので トリミングにて画角周辺をカット出来ないような大きな対象や、カメラレンズによる撮影時に 使用する予定です。
下の画像は同じ元画像を使い、M8をフラット処理の有無で夫々仕上げたものです。 周辺減光の補正効果が解ります。又、撮像センサーやレンズ上のゴミの影も消せます。
フラット処理 有り フラット処理 無し